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初日舞台挨拶用スタッフメッセージを公開

6月9日、10日に実施した「あさがおと加瀬さん。」初日舞台挨拶において、
スタッフが会場のお客さんとキャストに向けて送ったメッセージを公式サイトでも公開いたしました。


✿監督・佐藤卓哉 メッセージ✿

会場の皆さま、本日はご来場頂きありがとうございます。

はじめて「あさがおと加瀬さん」を読んだ時、
『キラキラ輝くものを正面から描きたい』という思いに激しく衝き動かされました。

その後『キミノヒカリ』というアニメーションクリップを公開し、
世界中からたくさんの反響が寄せられました。
更なる映像化が待ち望まれていると同時に、
この世界で美しいもの・輝くものを見たいと願っているのは
自分だけじゃないと、世界中の仲間から励まされた気持ちでした。

キラキラした瞬間を描いたこの映画は、自分たちが生きてるこの世界と地続きにあります。
夢物語でもなんでもなく、輝く瞬間は、ここにあるんだと思います。

登壇してくれているキャストの皆へ。

高橋さん。こんなに山田にピッタリなあなたがいてくれて本当に良かった。
幅広い役柄を演じられる高橋さんの代表作の中でも、限りなく純度100%に近い、
最高傑作のひとつじゃないかと、スタッフ一同勝手に自負してます。

佐倉さん。カッコいいだけじゃない、加瀬さんの繊細でか弱く、
いじらしい一面をしっかり表現出来たのは、あなたのおかげです。
イケメンイケメンって、それだけじゃないんだよ?と、熱く語りまくっていいと思う。

木戸さん。自然で伸び伸びした存在感は三河っちそのものです。
ドラマCDの、例のエピソードでの、めちゃくちゃ可愛らしい一面も、
たくさんの人に聴いて欲しいよね。

落合さん。その優しい声が随所に響くことで、映画全体のリアリティが支えられていると思います。
「あさがおと加瀬さん。」が大好きなあなたと組めて光栄です。

そして今日、劇場に足を運んで下さった皆さん、ありがとうございます。
アニメ化企画を立ち上げてから2年。
こうして皆さんに観て頂けるのが本当に嬉しい。

僕らにとってこの映画は、山田が一生懸命に世話して花を育てた、あの中庭と同じです。
皆が「精一杯」を込めました。

楽しんでもらえますように!

監督 佐藤卓哉   梅田ブルク7にて


✿原作・高嶋ひろみ メッセージ✿

劇場OVA「あさがおと加瀬さん。」公開おめでとうございます。原作者の高嶋ひろみです。
このアニメーション映画は佐藤卓哉監督と坂井久太さんの熱意で立ち上げて頂いたものです。
なので、私はただ漫画を描いて、こんな素敵なアニメーションにして頂いただけのラッキーな漫画家です。

山田が見上げた綺麗な青空や、
加瀬さんが見上げた寂しい夕焼けの色ひとつ、私は漫画の中に描いていません。
すべて佐藤監督が心の中で生み出し、描いて下さった世界です。

その世界をたくさんのスタッフの方々が、本当に丁寧に心を込めて作って下さいました。
お恥ずかしながら私はスタッフ試写会で、このアニメーションを見て感動して大号泣してしまい、
後日ずっと言われ続けている始末です。皆さんにも号泣して頂けると私も恥ずかしくないのですが…。

ところで、声を当てて下さった山田役の高橋未奈美さん、
可愛い声で生き生きと主役を演じて下さってありがとうございます。
漫画を描いていても、今や山田さんは私の中で高橋さんの声で再生されています。
これから原作を読む皆さんもそうであるといいな、と思っています。
読まれる際は高橋さんの声で読んで下さい、よろしくお願いします。

加瀬さん役の佐倉綾音さん、本当にかっこいい加瀬さんをありがとうございます。
女子の皆さんは映画館を出るときに、(加瀬さんステキ)か、(佐倉さんステキ)か
分からなくなっているかもしれません。私は佐倉さんの声でやられてしまいました。
ありがとうございます!私からはこの加瀬さんに言うことがありません。

三河役の木戸衣吹さん、初めてアフレコ現場で聴かせていただいたとき、
「三河が三河っちすぎて三河じゃん!」と、現場で一番の衝撃でした。
三河の下の名前が出てなくてすみません、でも本当に大事な役です。ありがとうございます。
三河すぎて今でも衝撃です。

そしてMCの落合福嗣さん、お忙しい中お疲れ様です。
私は漫画の中で男性キャラの顔は全て(へのへのもへじ)で描いていますが、
今回映画内で顔は出ていないものの、とても良い声の(へのへのもへじ)になっていました。
ありがとうございます!これからも頑張って下さい!
今回、個人的に福嗣さんがいらっしゃって嬉しいです。

では 皆さん、加瀬さんと山田さんの輝く世界を観て、
どうか心に温かいキラキラを持って帰って下さい。
あと、ときめいて我慢できない場合は、
太ももをつねって我慢して下さい、よろしくお願いします。

皆さんが佐藤卓哉監督の静かな情熱と、
坂井久太さんのセクシーな百合心を感じて帰って下さいますように。

原作 高嶋ひろみ   新宿バルト9にて


✿デザイン・アルコインク楠目智宏 メッセージ✿

本日は劇場にお越し下さりありがとうございます。
私が原作コミックスにデザイナーとして関わってから、
早いもので約6年の月日が流れました。

高嶋先生と担当編集者様、
そして私や事務所スタッフで育ててきたデザインが、
さらに多くの方々の手を経て、こんなにも美しい形になったこと、
そしてそれを、大勢の皆様に観ていただけることになったことに、本当に感激しております。

皆様の中には、原作のコミックスを読んで下さっている方も多いと思いますので、
アニメのデザインだけでなく、原作からアニメーションのデザインに携わってきた中で、
デザイナーとして考えていたことを少しだけお話させてください。

私が原作のデザインを進めていく上で大事にしていたのは、
POPで多色なデザインを作ることでした。

原作には、誰しもが一度は感じたりイメージしたことがあるような、
恋のドキドキ感、初めて好きな人と付き合う時のとまどい、嬉しさなど、
さまざまな恋の気持ちが表現されています。

その普遍性のある色とりどりな感情を、
POPで多色なデザインにすることで、表現したいと思ったのです。

一方で、アニメ化にあたり、デザインのテーマとしたのは
本編でも印象的に描かれている「光」を表現することでした。
POPで色鮮やかな原作のデザインと違い、ポスターやパッケージでは、
「光」をイメージしたゆったりとした白い空間をとることを強く意識しています。

悲喜こもごもな、さまざまな色をした感情が混ざり合いながらも残る
ふたりのピュアさ、透明感を表現したかったというのもありますし、
多色に表現している原作が、一つのアニメーション作品になることで重なり合って、
白い「光」となったという意味合いもこめています。

ぜひ、原作から、ポスターやパッケージにいたるデザインの変化も、
アニメーション本編と同様に楽しんでいただければ幸いです。

アルコインク楠目智宏   なんばパークスシネマにて


✿音楽・rionos メッセージ✿

会場の皆さまへ。
本日は舞台挨拶にお越しいただきありがとうございます。

約一年前に佐藤監督から今回のお話を頂いた瞬間は、半信半疑になりつつも、
ついに映画音楽作曲家の夢が叶う…!と、嬉しい驚きに胸が高鳴りました。

そのデビュー作が、作り手のまごころと光にみちた
「あさがおと加瀬さん。」であることを、心から嬉しく思っています。

“世界には綺麗なものが確実にある、それを描きたい”
そう仰った監督のまっすぐな言葉を胸に、
音楽もそれに寄り添いたいと思いながら、
ていねいに、一音一音心をこめて作っていきました。

飾らず濁りのない、あさがおの二人の純粋な世界が音楽でも伝わっていたら嬉しいです。

本日登壇されている、高橋さん、佐倉さん、木戸さん、落合さん。

アフレコ現場というものは、わたしにとって初めて触れる世界でしたが、
そのピンと張りつめた空気の中で、おひとりおひとりが懸命に命を吹き込んでいく瞬間に立ち会えたこと、
そして”ガヤ録り”というものに一緒に参加できたことは、本当に得がたい経験でした。

やさしく仲間に入れてくださって、ありがとうございます。
まるで、山田と加瀬さんが過ごすクラスメイトの一人になれたような気持ちです。

あさがおに滴る朝露のようなキラキラした光を、
きっとわたしたちの心の中にも降らせてくれる、
そんなピュアな物語とともに、音楽もみなさまのお気に入りになりますように。

音楽 rionos   109シネマズ名古屋にて


✿プロデューサー・寺田悠輔 メッセージ✿

会場の皆さま、本日は「あさがおと加瀬さん。」舞台挨拶にお越し頂きありがとうございます。
ちょうど2年前の夏に佐藤監督と出会い、この作品を大きく育てるための日々が始まりました。

企画がなかなか通らなかった時も、
常に監督と「劇場作品にするならこうしたい」という話をし続け、
こうしてようやく劇場公開の日を迎えて、
多くの方に足を運んで頂けたことを非常に嬉しく思います。

作品の準備期間として、2年というのは決して長い期間ではありません。
むしろ「かなり短い期間で企画が進んだ作品」だと考える人も、少なからずいると思います。
ただ、当時、今できなければ意味がないし、自分には今しかないと思ってこの作品を作りました。
その気持ちは今でも変わりません。表現のものづくりには、「今この時」以外の時間はないと思っています。

そんな気持ちで向き合っていたこの作品は、
監督、坂井さんを中心とした多くのスタッフの熱意と努力により、
一気に完成まで駆け上がりました。

そして、本日登壇してくれている高橋さん、佐倉さん、木戸さん、落合さん。
皆さんの息づくような芝居によって、キャラクターに命が吹き込まれ、
まるで登場人物が我々と同じ世界で生きているような、リアルな青春映画になりました。
この作品を皆さんに託すことができて良かったと思っています。ありがとうございました。

最後に、会場の皆さんに一つだけお願いをさせて下さい。
もしこの作品を見て良いと思って下さった方がいれば、是非その声を発信して頂きたいです。
そうした声は、皆さんが思っている以上に作品を後押しする力になります。
よろしくお願い致します。

自分たちなりの青春を精一杯駆け抜けた山田と加瀬さん同様に、
スタッフが「今しかない」と思って作ったこの作品が、
見てくれた皆様の「今」にとっても良い出会いになれば、こんなに嬉しいことはありません。

プロデューサー 寺田悠輔   池袋HUMAXシネマズにて